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[ 文庫 ]
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初期ギリシア自然哲学者断片集〈3〉 (ちくま学芸文庫)
【筑摩書房】
発売日: 2001-07
参考価格: 1,575 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,450円〜
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カスタマー平均評価: 3
貴重な和訳本 レウキッポス、デモクリトスの生涯と学説が述べられているが、日下部氏の意見が無く、ディオゲネス・ラエルティオスのギリシャ哲学者列伝の翻訳をそのまま載せているので、すでにコレを読んでいる人には物足りないです。ご自身の意見も述べてほしかった。人物索引があるので哲学史の研究には良いでしょう。
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[ 新書 ]
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西洋版コックリさん―ウィジャ招霊術 (サラ・ブックス)
・ストーカー・ハント
【二見書房】
発売日: 1985-07
参考価格: 734 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,429円〜
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・ストーカー・ハント
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カスタマー平均評価: 4
★★参考になりました★★ サイト上でウイジャ盤の記事を書くのにとても参考になりました。 ウイジャの詳細を実例を上げ、多方面から解説しています。 正に東洋のコックリさんと似ていますね。 ただ体験集がちょっと恐いのであまり実践したくなくなりました。
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[ 文庫 ]
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オウム法廷〈13〉極刑 (朝日文庫)
・降幡 賢一
【朝日新聞社】
発売日: 2004-04
参考価格: 1,995 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,419円〜
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・降幡 賢一
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カスタマー平均評価: 4.5
オウムの完結編 この「オウム法廷」シリーズは、裁判を徹底的に、冷静に書いています。 そこで見えるのは、「グル」と呼ばれていた人間と、それを信じてしまった人々の、「真の」姿です。 ある人は、麻原と決別する、ある人は麻原の呪縛から逃れられない、ある人は自分の仲間たちを非難する あらゆる意味で、「オウム真理教」の、組織・人間関係が浮き彫りになっていきます。 もちろん、麻原の判決文が書いてあるということでも、この本は貴重ですが、最後に書いてある「あとがき」が、必見です。 ここまで、粘り強く取材を続けてきた「降幡賢一」さんに、敬意を表し、この法廷シリーズが「完結」するのを惜しみます。 「あいつらはいったい何者だったのか?」という疑問を持つ人は、このシリーズを、ゆっくりと読んでいくことをお勧めします。 なんど読んでも「信じる」ことの、恐ろしさ、悲しみがわいてくるシリーズでした オウム法廷、一審完結編 私はオウム法廷をずっと読み続けてきましたが,本書を読んで,自分が何が面白くて読んできたのかわかりました。彼らが人間性を取り戻す姿を見ることで,人間性とは何かがよくわかるのです。最後まで独我的な麻原に対して,本書では,中川智正が自分を取り戻していく姿に,人間性の輝きを見る事ができます。と、こういう言い方は被害者の方を傷つけるものかも知れませんが。。。 オウムの課題解決はこのシリーズから始まる カバーに[最終巻]と書かれた本書は、一連のオウム裁判のうち、最後の一審判決となった教祖松本智津夫の最終盤の法廷に焦点を当てる。また、教団医師中川智正と、サリン製造者土屋正実の最終盤法廷の様子を含む。 起訴された教団の犯罪のすべてに関わった松本であるから、その最終弁論と判決は、オウム事件の総括といえる。 この一連のシリーズは、オウム事件の解明に迫るとともに、併せて日本の裁判がどのように行われるかを実例として伝えており、その意味でも興味深い。 だが、オウム事件の解明は実際にどこまで進んだのか。本書にも書かれているとおり何が”どのように”行われたかは明らかになったものの”なぜ”それが行われたのかについては十分に明らかであるとは言えない。まして、オウム真理教団上層部という殺人集団を生みだしてしまった、あるいはそれに苦しめられた多くの人たちを長い間放置してしまった我々の社会の問題点と改善方法を明らかにするに至るものではない。 オウム事件が我々の社会に対して突きつけられた課題だとすれば、その解決のためにはまず基本的な事実として、膨大な労力をかけて事件の解明を続けた裁判の記録をおろそかにはできない。その意味で一連の裁判を横断的に、時系列で伝えるこのシリーズは適切な出発点を提供するものだろう。
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[ 文庫 ]
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ドイツ国民に告ぐ (岩波文庫)
・フィヒテ
【岩波書店】
発売日: 1988-03
参考価格: 840 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,400円〜
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・フィヒテ
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カスタマー平均評価: 0
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[ − ]
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思想のドラマトゥルギー (平凡社ライブラリー)
・林 達夫 ・久野 収
【平凡社】
発売日: 1993-06
参考価格: 1,509 円(税込)
販売価格: 品切れ中
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・林 達夫 ・久野 収
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カスタマー平均評価: 5
仰天、愉悦そして溜息のダイアローグ 20数年前、単行本で読んでいたがこのたび再読。林達夫、久野収の両雄が鬼籍に入って20年そして5年が経つ。こてこての市民主義者久野、象牙の塔の引きこもり林と揶揄する向きもあろうが、その博覧強記、その外国語力、そして50年前のことを滔々と喋りまくる記憶力!それぞれ80歳と70歳の対談とは到底思えない。 この対談の主は林で、久野はインタビュアーの役回りである。よって林達夫の壮絶なまでの知識欲、好奇心、持続力、アマチュアリズムが全開(否まだ一部)。そりゃ驚愕ものだ。一例として「西洋思想におけるレトリック」といった半世紀に渉る林のテーマにしても、「アッシジのフランチェスコ」にしても林がここで述べている射程と深さにおいて後代は探求しえたか?言及される一つのテーマの各国文献をすべて紐解くことさえ大変であろう。ひょっとするとこの対論なかには、いまだに数多くの研究未踏のジャンルが残されているのではと思わせる。何せ林は書いたものをドンドン削り、勉強したもののうち僅かしか書かなかった人らしいから。本人は「書けなかった」と述べているがとんでもない。その著作を読んでみればそれはわかるだろう。これぞアマチュアリズム!生産性は悪いが、その人文主義的博捜は知への愛と厳しさに溢れている。溜息が出るほどの「教養」。高田里恵子はどう見るか?久野の座談名人ぶりも絶妙だ。 埴谷雄高・大岡昇平の岩波から出ていた対談とともに抜群の面白さ。 対話による思想の裏話百科全書 古代のアカデミアよろしく、林達夫と久野収が古代から現代までの思想全般にわたって裏話をちりばめつつ、自由闊達に語り合った楽しい本。こういう肩の凝らない思想史も珍しい。何度読んでも新しい発見がある。
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[ 新書 ]
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ドルトンスクール方式―アメリカ英才幼児教育の秘密 (ノン・ブック)
・マリヤン プレキシコ
【祥伝社】
発売日: 1986-04
参考価格: 795 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 4,308円〜
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・マリヤン プレキシコ
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カスタマー平均評価: 4
さすがアメリカ 最近日本の学校でも総合教育といった授業が始まっているが、ドルトンスクールでは、ずいぶん前から行われていて驚きでした。子どもたちが何を学びたいのか、そう気持ちにするためにはどのようか働きかけが大切なのか考えさせてもらえました。知識のつめこみではなく、知りたいという気持ちが大切ですね。とってもユニークな教育方法で日本でも名古屋と東京に提携している学校があることも驚きでした。興味大です!!
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[ 新書 ]
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吸血鬼伝承―「生ける死体」の民俗学 (中公新書)
・平賀 英一郎
【中央公論新社】
発売日: 2000-11
参考価格: 756 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,379円〜
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・平賀 英一郎
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カスタマー平均評価: 4.5
好著の称号を献ずるに相応しい 本書の良さは,冒頭の第I章を読むだけで伝わってくる。第I章「フォークロア的前提」は簡潔にして要を得るもので,わずか20頁ほどに本書の趣旨がまとめられている。
本書では時代を3つに区分し,[1]フォークロア(民間伝承)としての吸血鬼,[2]18世紀西欧での〈吸血鬼〉発見,[3]19世紀におけるフィクションの産物としてのヴァンパイアとしているが,中心となるのは[1]。
東欧ないしバルカンの土俗的信仰に登場する妖怪について,幾十もの民族が語り継いできたフォークロアを資料としてあたりながら,〈吸血鬼〉の原初状態を掘り起こしていく。考察を通じて見えてくるのは,禍をもたらす生ける死者という俗信が,バルカンから東欧にかけて(ハンガリーを除き)形態を変えながらも広く分布しているということである。そして,東欧の〈吸血鬼〉が「血を吸うことは決して多くはない」ことが明らかにされる。「吸血への拘泥は 西欧近代の病理というべきだ。」とさえ著者は言う。
著者の経歴は良く分からない。東欧の大学を渡り歩き,ハンガリーの大学でPh.D を取得したことが,かろうじて伝えられている。学問的系譜としては柳田民俗学に倣うものであることが序文で示されている程度である。しかし生い立ちの不明瞭さが,この著作の面白さを減じるものではない。
フィクションとしてのそれを越えて〈吸血鬼〉を知ろうと思うのであれば,真っ先に本書を紐解かれることを強く勧める。
吸血鬼の系譜を知りたい方に 内容は吸血鬼に関する伝承のまとめや、吸血鬼のイメージ像の歴史をたどるものである。すなわち、東欧の民俗伝承に過ぎなかった吸血鬼がそのイメージを変容させつつ、ホラー映画の主役となっていく様子を様々な具体例を持ち出しつつ分析している。吸血鬼の「群像」を追い求めるのであって、「真の」吸血鬼像を追い求めているわけではない。ここを勘違いして読むと、痛い目に遭うかもしれない。この本はあくまで民俗学の本である。
以上の心構えをもって、本書の目的通りの内容を読みたいのであれば、非常に優れた吸血鬼に関する書物としてお勧めできる。
ドラキュラ以前の吸血鬼に興味ある方にお勧め。 「吸血鬼」といえば黒い服、長身の紳士、牙でもって美女にガブリというイメージが先行しますが、それはブラムストーカーの「ドラキュラ」 (あるいはジョンポリドリの「吸血鬼」)が世に出た以降の話。 では、ポリドリやストーカーは何をネタにドラキュラをでっち上げたのか? そういう素朴な疑問から手に取られる方には、おススメです。 ドラキュラ以前の、素朴な東欧の民間伝承について、この本を読むといろいろな発見があります。 嘆美な貴族的吸血鬼指向の方には不向き。 なにしろ庶民の民間伝承ですので、泥臭さは否めません。 ドラキュラ以前の吸血鬼に興味ある方におススメ。 「吸血鬼」といえば、黒い服、長身の紳士、牙でもって美女にガブリ。 というイメージが先行しますが、それはブラムストーカーの「ドラキュラ」(あるいはポリドリの『吸血鬼』)が世に出た以降の話。 ではポリドリやストーカーは何をネタに吸血鬼を書いたのか? そういう素朴な疑問からこの本を手に取る方にはおススメの一冊。 東欧の素朴な民間伝承における吸血鬼像は、ドラキュラにすっかり洗脳されちゃった世代にはかえって新鮮でした。 ただし、民間伝承は庶民のモノですゆえ、泥臭さは否めません。 嘆美な貴族的吸血鬼指向の方は、他をあたられた方がいいでしょう。
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[ 新書 ]
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妖怪クラブにおいでよ!―メンバーはかわいいヤツばかり! (ムテキ・ブックス)
【学研】
発売日: 1993-12
参考価格: 764 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,380円〜
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カスタマー平均評価: 0
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[ 新書 ]
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神通自在 三日間霊能力開発法―あなたの運勢は必ず変えられる (トクマブックス)
・棚橋 信元
【徳間書店】
発売日: 1984-01
参考価格: 754 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,373円〜
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・棚橋 信元
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カスタマー平均評価: 0
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[ 新書 ]
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ヌアー族―ナイル系一民族の生業形態と政治制度の調査記録 (平凡社ライブラリー (219))
・E.E.エヴァンズ=プリチャード
【平凡社】
発売日: 1997-10
参考価格: 1,638 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,363円〜
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・E.E.エヴァンズ=プリチャード
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カスタマー平均評価: 4
「政治」の原初的形態を知るための本 本書の核心部分は、ヌアー族の政治制度の分析だ。といっても、拡大家族の集合体である「単系出自集団」(リネージ)、およびその複合体である「氏族」(クラン)のみから構成されているヌアー族社会には、政治上のリーダーや何事かを命令できる首長は存在しない。それゆえ、地域単位でのディンカ族等の他部族との紛争や、ヌアー族内部の争いごとを、どのように解決・調停するかに関わる慣習が詳細に分析されていく。
以前にヌアー族かどうかは確かではないが、野町和嘉氏のナイル川流域に住む人々を写した写真集で、牛の尿で頭を洗っている少年の写真を見たことがあり、なんと原始的な生活を送っている人々だろうと思っていた。しかし本書を読んで、社会を安定させるための必要最小限でありながら、大変巧妙な政治的システムが機能していることを知り、多数の国民が政治不信に陥っている現代日本とは対照的でありとても感心した。
ところで、本書は1930年代に行われた調査に基づいて記されたものであり、ヌアー族の現状はかなり変化していると思われる。彼らが住むスーダン南部のように、現在も主権国家があまり機能しておらず内戦等の悲惨な状況が時々伝えられる地域において、世界を席巻しているグローバリゼーションは、ヌアー社会にどのような文化変容をひきおこしているのだろうか。彼らの現状について知りたいと思った。 その労力に敬意を表して 構造機能主義の古典と言われる民族誌である。
著者のエヴァンズ=プリチャードは、セリグマンの下で人類学の訓練を受け、まずアザンデ族の、ついでこのヌアー族の調査を行った。ヌアー族の論文は他にも執筆しているが、著作になったのは本書と『ヌアー族の親族と結婚』『ヌアー族の宗教』の3部作で、何れも翻訳されている。
本書では、ヌアー族が暮らしていた1930年から1936年のヌアー・ランドの概観から始まり第1章「牛に生きる人々」及び「生態」で、そのサバナ気候に牧畜業で適応する人々の姿を描いている。第3章「時間と空間」では、上述の生態的な環境が、社会によっていかに認識されているのかを論じ、いわば下部構造に規定されつつ自立する上部構造のあり方を描く。第4章「政治体系」では、ヌアーの政治が首長も王も不在のままでいかに組織化されるのかを「セクション」の階層構造で説明し、第5章「リニィジ体系」では、その地縁集団の骨格と目される父系出自集団と、その出自では周辺化される人々の縁組の仕方が説明され、両者が相互依存的関係にあることを示唆し、最後の第6章「年齢組体系」では、それまでと同様の構造原理で説明できるも、並存的な関係にあって、相互依存低ではないと結論付ける。
本調査が、当時のイギリスとエジプトの共同統治下で、植民地化の下地造りとして行われたことは、既に人類学の歴史では常識化しており、それがゆえ、政治体系に焦点が当たっている。また、後に指導を受けたラドクリフ=ブラウンにとっては探求の対象でもあった社会構造が、プリチャードにあっては既に前提とされているため、ある箇所では構造が人々に直接効果を及ぼすような記述をしながらも、他の箇所では抽象度が上がり、構造があくまで分析上での術語に限定されるところなどは、学史としては興味深い。
だが、現在の私から見て、圧倒的に興味深いのは寧ろ前半の牛との共生の記述であった。
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