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[ 文庫 ]
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夏と花火と私の死体 (集英社文庫)
・乙一
【集英社】
発売日: 2000-05
参考価格: 440 円(税込)
販売価格: 440 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・乙一
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カスタマー平均評価: 4
1日で読んじゃいました おもしろくて一気に読みました。
これがデビュー作とは・・・・・
優子もよかったです。
でもたまになんだかよく解らない描写がありました。
単に私が知らないだけだったのですが・・・・・・ww
斬新ですね。 16歳でこれはすごい 200ページほどの文庫ですが、非常に読みやすく字のサイズも大きいため、すらすらと読めてしまいます。
この作品、何がスゴイのかというと、作者が16歳の時に書かれたのだということ!
表題作の「夏と花火と私の死体」はストーリー構成が抜群で、ややご都合主義になりながらも、それを上手く利用して良質なサスペンスに仕上げています。
どうすれば読者をハラハラドキドキさせることが出来るかを作者はよくわかっている。
「わたし」の一人称という斬新な手法も良い。16歳という補正を抜きにしてもお勧めできる作品です。
「優子」の方は雰囲気がどこか陰鬱な感じで、サスペンスというよりミステリーっぽいかな?
個人的にはこれはあくまでオマケですね。
うーん 乙一さんの他の作品のGOTHやZOOは割と好きだけど、この作品は何か好きになれない。
確かに当時17歳にしてはうまいし、斬新な書き方ではあるけど・・・。
死んでるとはいえ、主人公の視点から書いてるのにあまりにも淡々としすぎているからかも。
ラストも真実は謎のままって感じでスッキリしない。
好きな作家さんだけに残念・・・。 うまくもなくまずくもない 展開が早く、読みやすい。
だらだらとした文章が嫌いな人には向いているのではないだろうか。
だが、キャラの年齢設定と、その行動とが少しかみ合っていない気がした。
また、多少無理に繋げたというか、常識などを押し曲げて書きたいように流れをつくった部分がないとは言い切れない。
死体が主体となるので、その流れをつくるためにすぐ死んでしまった!くらいの勢いはあったかと(^^;
そういう展開をはやくするために端折ってしまった部分さえなければ、もっとよかったのになと思う。
総合的にいえば、デビュー作としてはよい。 小説を読んだというよりも… 何だかドラマか映画の脚本を読んだ感じです。 「優子」も同じく。うまく出来てますがあまりにも淡々としてるので、何とも深い感想が見当たりません。読んだ後に色々と肉付けしたくなる小説です。だから映像化されることが多い作家さんなのかな?☆は普通ってことで3個。
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[ 単行本 ]
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GOTH モリノヨル
・乙一
【角川グループパブリッシング】
発売日: 2008-12-17
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 1,680 円(税込)
Amazonポイント: 16 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 551円〜
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・乙一
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カスタマー平均評価: 2
最低に近い出来 乙一の新作小説部分は良い。
しかし写真の出来の悪さで全てが台無し。
編集者と写真家は不気味さを演出したかったらしく
ピンぼけや発色の悪い写真が多用しているのですが
写真の並べ方を含めて、プロがつくったものとは
思えない最低の出来。
GOTHの後日談が読めると言うことで内容を確認せずに
購入したのですが、立ち読みをしておけばよかったと後悔しています。
オタクが喜びそうな一冊 話の内容も後半から登場する写真も、独特の価値観を持ったマニアにウケそうな一冊。短編1つでここまで引っ張ったのはスゴイ!としか言いようがない。
最近少しずつ本が出始めた作家さんのモノですが、これで採算が取れるのであろうか?と心配になりました。 買って失敗 はっきり言って、今までの単行本のつもりで買って、後悔しています。
GOTHの今までのストーリーに比べると、正しくサイドストーリーってだけの位置づけで、
映画が好きな人のみが楽しめると思われる写真集が後半半分・・・。
乙一さんの小説の、猟奇的・サイコ的・あっと驚く騙しのラスト、期待していた私のような人には、あまり価値はありませんでした。
乙一+新津保のすばらしいコラボレーション 乙一ファンとして、魅了される一冊でした。写真ページの作りもニクイ!
GOTHの世界(あくまでもサイドストーリーではありますが)に久々に触れて、本編も再読したくなりました。
映画化にはあまり興味なかったけど、この写真で、観てみようかなという気持ちになっています。ただ、いわゆる“女優さんの写真集”的なモノを期待する方にはおすすめしません。 写真が… またGOTHが読める!しかもビジュアルブックて凄い!とかなり期待して購入しました。小説はとてもよかったです。森野の以外な一面を知ることができました(^^)やっぱりGOTHいいなと実感。さてさて写真パート…これは小説の面白さが半減してしまう程、ひどかったです。小説の内容とリンクさせてあんな風にしたのか、撮った人の趣味なのか知りませんけどピンボケや暗すぎて何が写っているのか分からない写真ばかりでした。もっと芸術的で美しい、「GOTHらしい」写真があると思っていたのに…高梨臨さんは、可愛くて美人な方だと思うのであんな撮り方しかされていないのが勿体ないです。安くはない値段ですのでよく考えて購入した方が良いです…
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[ 文庫 ]
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さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)
・乙一
【角川書店】
発売日: 2002-12
参考価格: 480 円(税込)
販売価格: 480 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・乙一
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カスタマー平均評価: 4.5
なんだか いつもとちがう さみしい さみしい せつない かなしい 「おまえ、探しているんだろう、清水のこと」 未来予報 あした、晴れればいい。
「また未来が見えた……」給食のパンを届けに行く清水と一緒にあがりこんだ大人びた転校生・古寺の家。清水は古寺の予言に興味を持ち3人で過ごすうち意外な予言を聞く。そして僕と清水は気まずくなって…
手を握る泥棒の物語
俺は腕時計のデザインをしながら小さな会社を友人と運営している。新しいデザインの腕時計を作るためには資金が足りない。叔母のバッグを盗むことにして旅館の外側を壊しバッグを掴むはずが、掴んだのは女性の腕で…
フィルムの中の少女
人と接することの苦手な私は一大決心をして入部した映画研究会で一本のフィルムを見つける。そこに写る少女はフィルムを回すたびにこちらへと振り返ってくる。どうやら殺されたらしいこの少女の身元を捜すうちに…
失はれた物語
自分は事故にあい右腕の感覚以外失ってしまう。五感は全て失われ人差し指で意思の疎通を図る。昔音楽教師であった妻は日々の出来事を腕に綴ったり、鍵盤に見立てて演奏したりする。ある日自分は自殺の方法を思いつく。
相変わらずの乙一でございます。今回は「せつない」特集。イラスト付でまるで少女小説の様。「未来予報」は「自分が人より劣っている閉塞感」でいっぱいです。自分は駄目人間なんだ…誰もが時に(やまねはいつでも)抱く感情ですが「普通」に暮らしているへの憧れ、妬み。鬱屈した心情がリアルです。清水は病気で死んでしまうのですが「結婚した未来」と「死ぬ未来」は混在していました。古寺の予言は「おまえたち二人、どちらかが死ななければ、いつか結婚するぜ」だったのです。 ライトノベルの範疇に留まっておりません 短編を書くのに長けた(長編はアレな)著者の小説の中でも、とくにオススメなんじゃないでしょうか。
教科書に載ってしまいそうな綺麗な物語の雰囲気と文章。
登場人物の想いだったり願望が、成就したようで成就し切っていないような……。その塩梅が絶妙で、しつこいくらいに残る余韻が何ともいえず良いです。
「失はれた物語」とかたまらないですよ。 初 乙一 4つの短編集のうち好きなのは最後の「失われた物語」
交通事故で右手の皮膚の感覚しかなくなってしまった男の話です。
奥さんを思う切ない物語。
表題作は「おまえら、いつか結婚するぜ」と自称未来予想のできる友人に言われ、
幼なじみの女の子を意識してしまう青年の物語。 心を切なさで癒したい人へ 乙一の作品に含まれるどことない切なさが自然と心にしみてきた。
特に失われた物語は、読み終えた後なんともいえない切なさと、でも愛のあるつながりを
自然と自分にも置き換えてしまい、ボーッとしてしばらく時間がすぎていた気がする。
他の短編もすばらしいですが、失われた物語は特に心にきます。大切な人がいる人は
なおさらです…
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[ 文庫 ]
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失はれる物語 (角川文庫)
・乙一
【角川書店】
発売日: 2006-06
参考価格: 580 円(税込)
販売価格: 580 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・乙一
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カスタマー平均評価: 4
少女にも勧められる乙一作品。 乙一の短編集ってこんな感じだったっけ?
SFのような、ホラーのような、ファンタジーのような。
どれも皆、映画になってもおかしくないような映像的な作品だった。
特に最初の携帯の話が切なかった。
少女にも読ませられるような、やさしくてちょっとさびしい作品集。 胸キュン+ミステリー 「Calling You」「失はれる物語」「傷」「手を握る泥棒の物語」「しあわせは子猫のかたち」「ボクの賢いパンツくん」「マリアの指」「ウソカノ」とたっぷり詰まった一冊。
「Calling You」「傷」は映画にもなっています。
胸キュン系のお話ですが、「しあわせは子猫のかたち」「マリアの指」にはミステリー要素も入っており、何度読んでも楽しませてくれます(私は10回くらい読んでいます)。
年齢、性別関係なくこの本はオススメです。 号泣。 この作品で初めて乙一さんを知りました。
Calling Youで泣きました。そして傷も感動しました。
松山ケンイチさんが帯で言っているとおり、10代の方には絶対お勧めです! 確立された作風。 読んでいて心地良い短篇集。
どの作品も味があって、外れがない。
全体的な雰囲気が確立されているので、それが合わない人には面白くないかも知れないけれども。
巻末のショートショートに、この著者の作風が凝縮されている感がある。 なんか・・・ なんか・・・一言でまとまると世にも奇妙な物語を劣化させたみたい。
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[ 文庫 ]
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ZOO〈1〉 (集英社文庫)
・乙一
【集英社】
発売日: 2006-05
参考価格: 480 円(税込)
販売価格: 480 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・乙一
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カスタマー平均評価: 4.5
狂気の世界 短編集ってこともあって、とても読みやすいのが印象的でした。
短く、サッとオチまで持っていく感じです。
中でもSEVEN ROOMSは、もっと続きが読みたい!って思わせる作品でした。
緊張感、リアルさ等で、読んでて気分が悪くなりました。
どちらかというと、世にも奇妙な物語の作品にあるかな?って思いました。
乙一さんの書くものは、世にも?の作品に似通っているものがあるかと。
狂気を描くという点では、誰にも劣っていないかと思います。 実はリメイクの天才だ まさにこれこそ、「黒い乙一」の代表作ですね。
どの作品も、ページ数は少ないのですが、迫力があります。
乙一は、見ているようなグロテスクさはあまり好まず、読者それぞれの捉え方により様々な精神的に追い込むような、ジワジワとこみ上げる恐怖を描く鬼才の持ち主だと思っています。
しかし、本当に活字中毒者だと自負するような私みたいな人間は、最近気がついてしまいました。
彼は、常にベースになる作家が居るような・・・・。その下書きを、もっと自分流にオリジナリティにテイストを加えて読者を新しい本の世界へ導く作家なのです。
今作は、同じく福岡出身の赤川次郎が見え隠れする・・・・。
さらには鈴木光司もある。でも、どちらの作家にもない恐怖のどんでん返しで、乙一節全開です。
もしかすると、同郷なこともあり、赤川次郎を尊敬しているのかも?
私も福岡なので、こんな有能な作家を発掘していることに誇りを持てます。
「暗いところで待ち合わせ」なんかが好きな いわゆる 白い乙一派は絶対抵抗があるでしょう。
彼は筆力がありすぎるというか、たんたんと怖いせいか?なんだか心の内側に染み付いて忘れられない物語を作り出すので、心が萎えて 「しばらく乙一は止めよう」と思ってしまいます。 今回ほど思ったのは初めてかも。
「カザリとヨーコ」・「そ・ふぁー」は、なんだかリアルすぎて目を背けそうになりました。
こんな状況に自分がなったら?私は正常でいられる自信はあるだろうか?とか真剣に考えたり。
「seven rooms」と「zoo」は、タイプの違う狂人を描き、ラストをぼかす。これが怖い!
どうなったかは、私たちの想像に任せられてしまいます。
「陽だまりの詩」は唯一、先が読めてしまうので、あまり推理しない方が楽しいかも。
しばらく間を空けて、乙一離れをしても、また戻って来てしまう。
軽い中毒症状に悩まされてみませんか?
若いな?… 若者に圧倒的な人気のある作者の作品で代表作だそうなので読んでみました…が、まったく受け付けませんでした。カザリとヨーコは視点はいいものの台詞がいかにも嘘臭く感じてしまう。なんだかなぁ…。自分の年齢が30だからなんでしょうか。オチありきのストーリーに全く何も感じませんでした。やっぱりトマス・H・クックやキングに戻ります。文章力の低下が叫ばれていますが、これが最高と位置づけられるのなら最もだなぁと思う今日この頃ですね。同じ短編でも悪意の国のアリスやカトリーヌアルレーの方が怖くて面白いです。 表題作「ZOO」 ◆「ZOO」
男の元に毎日送られてくる恋人の腐乱死体の写真。
彼女を殺し、写真を送ってくるのは誰なのか?
日々「犯人探し」に明け暮れる男は、
やがて衝撃の事実を知ることに……!
作中において、惰性や拘束を象徴する「ZOO(=動物園)」
というモチーフと、男の切迫感や閉塞感の対置が絶妙。
カザリとヨーコという本にしちゃえばいいのに 短編集。
・カザリとヨーコ―――双子なのに、カザリとヨーコは扱いがちがう。まずヨーコは母親から飯をつくってもらえない。ヨーコはカザリの食べ残しを食べて、台所で座布団ひとつを敷いて生活している。
乙一らしいといえば乙一らしい話。まず乙一は奇抜で新しい感じのする設定を敷き、ゆるやかに展開させ、最後にそれを結末に持っていく。そういう作品が多いということは、それが彼のプロットのスタイルなのだろう。まさにその王道のような作品。他人はおろか自分の親にさえネグレクトされているヨーコが、自虐的とさえ受け取れる軽快な一人称で語る。サクッと読めるわりには衝撃が大きい。
・Seven Rooms―――ある日突然、僕と姉は暗い部屋に閉じ込められる。天井には裸の電球がひとつ、部屋の中央を貫くように一本の溝が流れている。犯人の目的もわからないし、閉じ込められた理由もわからない。
乙一といえば「黒乙一」と「白乙一」がいるというが、これはまぎれもなく黒いほうである。はっきりいって救いようのない鬱小説である。まず読者に提示されるマテリアルがあまりに限られているので、いやでも鮮明な映像が脳裏に浮かぶ。もちろん力量の高さがそうさせるのだが、それにしてももうちょっと救いようのある話は書けないのか。この話、まるっきりホラーである。
・So-far そ・ふぁー―――ある日、父は母が見えなくなってしまい、母は父が見えなくなってしまった。僕には両方見えるのだが、どうしてだろう。
展開は読めるといえば読めるし、読めないといえば読めない。こういう人間の心理を逆手にとった小説はたしかに面白いが、それだけで終わってしまうので残念。ちょっと炭酸の強いだけの、味の薄いコーラのようである。
・陽だまりの詩―――謎の病原菌によって人類が滅亡した地球。とある科学者はロボットをつくり、独りで暮らしている。
この本の中では一番いいお話。前述した乙一のプロットを踏襲している。内容としては白乙一なのだろうが、『死』というものを正面から捕らえた作品。映画のほうも、かなり良かった。
・ZOO―――毎朝、郵便ポストに彼女の写真が入ってくる。それは彼女の死体だった。毎日、毎日、腐食が進行していくその写真を僕はスキャナーに読み取り、映像にしている。犯人は一体誰なのだろう。
微妙。つーか、表題作が微妙ってどうなの。カザリとヨーコという本にしちゃえばいいのに。
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[ 文庫 ]
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きみにしか聞こえない―CALLING YOU (角川スニーカー文庫)
・乙一
【角川書店】
発売日: 2001-05
参考価格: 500 円(税込)
販売価格: 500 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・乙一
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カスタマー平均評価: 4.5
初めて読んで 消えないような酷い傷を受け自分にはもう何もないように思えても、懸命に生きる人々の手の中には救いや希望が必ず残っている。
「全員幸せ!全てが最高!」な終わりを求めていた友人は「暗くて辛い」と感じたようですが、私はなんだか慰められているような気分でした。
深い傷が一瞬で癒える魔法はないし、苦しいこともなく何もかもがうまくいっている人なんていないし、今この瞬間も理不尽な目に合ってる人はいる、、普段はぼやかして生きているそういうことを強く意識しました。
登場人物の会話に違和感をおぼえて物語からさめてしまうところなど(私が東京と神奈川で育った人間だからでしょうか…?乙一さんは福岡の方ですよね)文章があまり好みでなかったので☆を2つ引かせてもらいました。
切なさといえば・・・ 切なさといえば乙一さん。
何の救いもない世界。
それだけでいいのかとも考えてしまう。
それだけ? ブンガクの「今」 これはなにより、時間の書き分けがとても上手い作品だ。タイムスリップしたり異次元との交流を描くことは、小説という虚構の世界においてほとんど常套手段ともいえるのだが、ライトノベルとかJブンガクなどと呼ばれる系統のなかでも筆頭と目される本作者の特徴的な、それこそ王道とも言える「自然主義の語り」を採用しながら、しかしまったく異界の方向を示してはいないことが、なにより評価できる。逆に言えば、どんなに破天荒で荒唐無稽でいい加減な物語を捏造しても、それが本来の「自然主義の語り」に即していれば、ただそれだけで純文学の指標にも俎上されるということの証明になっているのではないか。評価できる、なんて大上段から言ってはみたものの、実はなによりも、そのことが衝撃となっているのだ。まさか自分が(これまではいわゆる純文学しか読まなかったし、読めなかった)、ラノベを読めるとは思っていなかった。時間の書き分け、に話しを戻せば、映像ならいくらでも分かりやすく場所移動や時間移動が可能だ。言うなれば一目瞭然なわけだが、これを言葉だけで表現するとなると、やはりそれなりに技術が必要であって、一度でも移動に失敗したら読者の意欲は一気に落ちてしまう。しかし読んでいて、そういった失望はまったく感じなかった。これはやはり、作者の力量と言えるだろう。純文学といっても今ではすっかり幅が広がって、小難しいものはないのだ。頑なに芥川やドストエフスキーにこだわる人種は仕方ないが、少しでもブンガクの「今」を感じたければ、乙一から始めるのが妥当かもしれない。 切ない・・・ 普通の恋愛小説かと、思って読んでみたら
ちょっと不思議なお話だった
乙一さんのお話ははじめて読んだんだけど
最近、読みやすい小説しか読んでなかったから
最初はちょっと、読みにくかったかな
でも、気がついたらはまってて、
あっという間に読み終わった
なんとなく先も読めたけど
それでも、面白かった
なんていったらいいのか。。。
「切ない」
この本に入ってるほかの2編も含めて、
「切ない」
この一言かな・・・・
他の本も読んでみたくなったなぁ 上手い! 文章はそこまで特別ってわけでもないのに惹きこまれます。
若い世代の人に結構人気が出るような書き方だと思います。
一文一文が心に直球で伝わってきてとても良い感じです♪
私は今まで乙一さんの本を読んだのはこれが初めてです。
初めて読んだわりに意図が伝わりやすく気に入りました!
この中の物語では「傷」のお話が私的にはおススメです。
途中の挿絵も上手くて良い雰囲気をかもし出しています。
合計で3つお話があるから、読んでいても飽きないです。
まだ乙一さんの本を読んでない人に読んでもらいたいな☆
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[ 単行本 ]
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The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day
・乙一
【集英社】
発売日: 2007-11-26
参考価格: 1,575 円(税込)
販売価格: 1,575 円(税込)
Amazonポイント: 15 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 270円〜
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・乙一 ・荒木 飛呂彦
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カスタマー平均評価: 3.5
ダイヤモンドを忘れない 僕は,JOJOの愛読者で,乙一氏の小説は本書が初めてでした。「乙一氏もJOJOが好きなんだなぁ」ということは,随所に感じられました。また所どころ,引き込まれるように「読ませる」部分があり,乙一氏の筆力の程が伺われました。気になったので,本書読了後にGOTH とZOOを読みました。非常に面白かったです。共にJOJOの愛読者である中一の息子の言葉を借りると「怖いのに,続きが知りたくてやめられない」とのこと。
しかしながら本書に関しては,全体を一つに纏める何かが足りなかった気がします。残念です。愛され続けるジョジョの世界に敬意を表して★3つ。 楽しみだったけど、イマイチ… こいつはJoJoじゃあないねッ!!ゲロ以下のにおいが…ってほどじゃあないですけど、半額は返金してもらいたいレベル。
乙一さん読み込みが甘いんじゃないですか?
そもそもあの絵がないと成り立たないんでしょうか。でも3部の方は割と楽しめたような…
あと、話の内容が無理矢理過ぎる。
別に乙一さんらしさとかいらないからJoJoの世界をしっかり書いてほしかった。
それとスタンド名が情けない。The Bookって… まあまあです(ネタばれあり) まあまあです。
●気に入った点
・「ちょいと」という、原作に多用される口癖が使われた点。荒木氏のクセなのかな、と思い気になっていた表現なので。
・億泰の「ザ・ハンド」が描かれている点。四部好きは億泰好き、と思っているので。
・神経質で理屈っぽい頭脳戦
●やむを得ない点(小説では表せない、荒木氏以外が描くと微妙、等)
・「ジョジョ立ち」で有名な独特のポーズが描けない点
・「ゴゴゴゴ」等、変な擬音が描けない点
・「ウダラ何ニヤついてんがァーッ」等、変なセリフや口癖が新設できない点
●残念だった点
・人間賛歌が奏でられていない点
・四部なのに敵を殺す点 納得のエンタメ! 乙一氏が『ジョジョの奇妙な冒険』のノベライズを書くと、聞いて数年。
もう諦めていたころに、登場した本作は、散々待たされた期待を裏切ることのない、最上のエンターテイメント作品でした。
原作の世界をより発展させ、キャラクターたちが生き生きと活躍するさまが痛快だった。
登場するオリジナルキャラも非常にいい味を出しており、乙一氏の『ジョジョ』への愛が伝わってきた。
第4部を描いたというのもイイです! ☆4つ オリジナル『ジョジョ』を読んでいることが前提である作品なのは間違いないので、私からの評価も同様のスタンスでさせていただきます。
以下、ネタバレを多分に含みますのでご注意ください。
命の芽生えから今この瞬間までの、全ての記憶が刻まれている「本」。
自身も決して記憶から逃げられないが、他人にその記憶を強制的に追体験させることも出来る。
本作を楽しめるか否かは、イコール、この能力設定にどれだけ「共感」出来るか、だと思います。
そしてその能力に対する「肉付け」は申し分なし。
能力の発露過程、開いてはいけないページ、射程距離をはじめ他者への発動条件、カンニング(?)などの細かい活用法、その他メリット・デメリットetc.
ジョジョ好きなら誰もが考える、「こういうスタンドがあったら面白いんじゃないか」的な発想なり妄想なりを、作者は充分突き詰めたであろうと推察(もちろん、そうじゃなきゃ困るのだが)できて好感。
能力者への嫌悪感や同情といったことも含めて、広い意味での「共感」を呼ぶための下地は充分作れているんじゃないかと思う。
あとは好みの問題でしょう(能力に関しては)。
ストーリー自体にはいくつか不満あり。
作中の人物が「自身が作中の人物であることを自覚している」ような描き方にはやはり興醒め。
「復讐」の詳細をあえて語らなかったことも、むしろ逆効果では。
そうした意図は分からなくはないですが、結局は読者に中途半端な読後感を与えるだけになっている気がします。
まあ、そのあたりも「好みの問題」って言えばそうなのかもしれませんが。
以上、ふまえて私からの評価は☆4つです。
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[ 文庫 ]
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失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫)
・乙一
【角川書店】
発売日: 2000-12
参考価格: 580 円(税込)
販売価格: 580 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・乙一
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カスタマー平均評価: 4.5
“胎内回帰願望と子宮からの脱出”の物語 ◆「失踪HOLIDAY」
▼あらすじ
母親の再婚により、代々続く名家・菅原家の娘となったナオ。
しかし後年、母が死に、父が再婚したことで、
自分の居場所がないという強迫観念に駆られる。
そこでナオは使用人のクニコを抱きこみ、
自分を被害者にした狂言誘拐を企てるのだが…。
▼感想
無垢で壊れやすい存在であると同時に、残忍でしたたかでもあるという
少女の二面性が見事に形象化され、そんな彼女の抱える不安や焦燥の
幼さが、等身大であるゆえに切実に胸に迫ってきます。
少女が外側から家族をみることで、初めて家族の優しさや暖かさを実感するという
成長物語でありつつ、終盤で物語の構図が反転するといったミステリ的趣向も、
抜かりなく凝らされているのがじつに心憎いです。
単線的な「いい話」では終わらせない、
乙一のストーリーテリングの妙を堪能してください。
惹かれることは惹かれる 乙一さんの作品は正直若い方向けという感じが拭えない。
ある程度年を重ねた者が読むには少し物足りない。
ただ体温を感じさせる文章は上手い。
いや、これはもう断じてそうなのである。 挿絵がかわいい 乙一さんの本は、これで2冊目なんだけど、
ホラーっぽくなくって、私的にはよいと思います。
前に読んだ「君にしか聞こえない」が、おもしろくて他のも読んでみたいと思いつつ、
ホラー作家とかグロとか、そんな紹介がされていたので、読むのをためらってたし。
個人的には「しあわせは子猫のかたち」がすきです。
寂しいけど、暖かな気持ちになれるから。
人見知りが激しく内々にこもりがちな男の人が、
殺された女の人の霊と出会いって外に目を向けていくというはなし。
失踪ホリデイは対象年齢がちょっと若い子向けなのかな?っていう気がしました。
楽しいお話です。
心に染みいる物話です。 ほのぼのとした、心に染み入る物語を集めた1冊。
個人的にはタイトルにもなっている「失踪HOLIDAY」よりも
「しあわせは猫のかたち」の話のほうが好きかなぁ。
「しあわせは猫のかたち」では、姿なき人が心の寂しい人間に優しい気持ちを捧げる。
猫が追いかける目線の先には姿の見えない女の魂と優しいぬくもり・・・
なかなか哀愁ただよう素敵な作品でした。
「失踪HOLIDAY」では、少女が家族に本当に愛されているのかを計るために立てられた失踪計画。
意外な結末が待っていますよ!!
乙一さんは、あらゆる方面から物事を捉えることが出来る人だと分かりました。
イマイチ・・・ 乙一さんのファンですが、この作品はそんなに面白くなかったです。
あらすじでは、「事態は思わぬ方向に転がって・・・!?」って書いてますけど、期待するほどの内容ではありませんでした。
別にハラハラドキドキするわけでもなし、胸がキュンとするわけでもなし、ぐだぐだしてる感じがして読むのが面倒になりました。
でも、オチはまぁまぁ良かったので星3つになりました。
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[ 文庫 ]
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GOTH 夜の章 (角川文庫)
・乙一
【角川書店】
発売日: 2005-06-25
参考価格: 460 円(税込)
販売価格: 460 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・乙一
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カスタマー平均評価: 4
夜の闇に憩いを感じる心 二冊で一つの表紙のデザインが凝っている。黒い刃の、一本のナイフ。
登場人物の一人称で進められるため、物語の終わりで、犯人や被害者が推定した人物と違っていたこともある。
というか、私はだまされまくった。うーん。裏切り方が見事だ。
そこは面白いと思った。特に、「犬」はやられた。なんともいえない切なさに胸を突かれる。
とはいえ、乙一らしい、淡々として、感情の起伏の少ない文章であるが、解体された死体の描写などは苦手なので、☆は少なめ。 ここまで来れば…… グロテスクも、ここまで書けば立派なものだ。一応、今まで読んだ乙一の作品の中では最高かも。主人公の内面にも、まあこの程度に踏み込んでいれば十分であろう。中途半端に童話してたり、どこかに希望を残そうとした痕跡のあった作品よりは、こういう方が好みだ。
他の方のレビューを読んでみると、あとがき作家になりかけていて面白い。気持ちはわかるし、やったこともあるが、あとがきから読むのはやっぱり邪道です。 娯楽大作。 目を覆いたくなるような残忍な場面も映像・画像ではなく、文字として表現されると、直接的でない分、劣悪にならずに、気品ささえ感じる。
残酷で暗い色調の中にも、端々に華を感じるのは、作者の力量か。
読者にあっと言わせる物語の展開といい、すばらしい作品。
小説特有のトリック ◆「犬」
連続ペット誘拐事件が巷を賑わせていた。
そんな頃、ゴールデンレトリバーとその飼い主の少女と出会った“僕”は―。
おそらく、視覚化不可能な小説特有のトリックが
使われているため、コミカライズされなかった作品。
不安や恐怖、さまざまな抑圧された感情に追い詰められた
犯人の人物像はすぐれて現代的で痛ましく、胸に迫ってきます。
▼付記
ちなみに、本作での森野の出番は比較的少なめですが、
意外とベタな「弱点」が明かされ、萌えキャラっぷりを
ちゃっかりアピール…、と思いきや、しっかりと
「裏」があったのですね。 読み終えるのが惜しいとすら思いました。 とても乙一らしい作品で、魅力的です。
文章が非常に読みやすく、繊細な描写がとても綺麗です。
主人公の「僕」は、どこか人間的な感情の欠落した少年なのですが、残酷で無感動な彼の心情や心理に、不思議と「人間らしさ」を感じました。
ただ、作中グロテスクな表現も多いので、物語と現実を混同して考えてしまう方にはお勧めできません。
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[ 文庫 ]
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ZOO〈2〉 (集英社文庫)
・乙一
【集英社】
発売日: 2006-05
参考価格: 440 円(税込)
販売価格: 440 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・乙一
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カスタマー平均評価: 4
乙一 ZOO2 怖かったり楽しかったり切なかったり悲しかったり…いろんな話が盛り沢山w 叙述へのこだわり ◆「Closet」
義弟に自分の過去の罪を知られてしまったミキは、
彼の死体を彼の部屋にあるクローゼットに隠すことにする。
《倒叙ミステリ》かと思わせてじつは……という趣向。
『GOTH』において、遺憾なく発揮された乙一の
叙述トリックが、本作でも抜群のキレを見せます。
カンのいい人は、すぐに真相に気づくかもしれませんが、
結末から遡って、犯人の人物像を想像していくと、
また違った感慨が浮かびます。
こっちも面白い 1が面白かったので2も迷わず購入。
2も笑える話からグロイ話、悲しい話まで様々。
個人的には、『冷たい森の白い家』と『落ちる飛行機の中で』が良かった。
1と同様あっという間に読めるので是非お進め。
中途半端な映画で2時間潰すよりも、よっぽど内容が濃いと思う。 んー。 アクビしてしまいそうな退屈な作品はないものの、また別の作品も読みたい、っていう気持ちにはならなかったです。これを2冊に分けた意味も解らないし…。 負けた? 乙一作品はどれもハズレがない。
意表を突かれすぎて、読むうちに「犯人はコイツかな?」
とか「こういう結末になるんだろうな」等と乙一に挑戦するような
気持ちで読み進むが、いつも私の想像外な展開になるため
「乙一作品には負けた??!」という敗北感に似た
爽快感が残る。
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