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[ 文庫 ]
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海上護衛戦 (学研M文庫)
・大井 篤
【学習研究社】
発売日: 2001-02
参考価格: 819 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,697円〜
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・大井 篤
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カスタマー平均評価: 4.5
海軍の任務とは? 問:海軍の存在意義とは何か?
答:自国の商船を守る為に海軍は存在する。
ただこれだけのことが、日本帝国海軍は理解出来ていなかったということなのだろう。
近代工業国家としての日本は、海外からの資源の輸入が絶対に必要で、その為には輸送手段である商船は必要不可欠。
ここまでは日本政府も理解していたのは確かなのだが、じゃあいざ戦争となったときに、それらの商船を如何に守るか、
つまり無事に日本国内に資源を届ける為にはどのような方法が最適か、ということをその実施責任者であるはずの海軍が
ほとんど何も考えていなかったという、とんでもない実態が描かれている。
艦隊決戦も結構だが、それも商船を守るという目的を達成する為の手段に過ぎない。
そのはずだったのに、見事なまでに『手段』と『目的』が逆転していたのが日本海軍だった。
艦隊決戦という『目的』の為に、商船を守る為の戦力を削る、という・・・・・。
この本が未だにその価値を失っていないというのは、日本人の理解がまだ足りないということなのだろう。
個人的には、太平洋戦争における最大の教訓なんだと思っているのだが。 「血湧き肉踊らざる戦記」は世紀を越えて かつて本書には、その読者カードで「血湧き肉踊らざる戦記」などといった感想が多数寄せられたそうである。あまりにも負けっぷりがよく、日本とアメリカのドンパチを劇的に読みたい読者には少し不満が残ったからであろう。しかし、本書は21世紀の今もなお読み継がれている。
そもそも戦争や戦闘というものは、補給や兵站があって初めて成立し、四面環海の島国である日本は、今も昔もそのほとんどを海上輸送に依存しているのである。しかし、日本海軍はシーレーンの確保に完全に失敗した。それがアジア・太平洋戦争の帰結である。
本書は、その実像を海上交通保護作戦を専管した海上護衛総司令部の作戦参謀であった大井篤がまとめたものである。とりわけ、映画「男たちの大和/YAMATO」を見て「感動した」などという感想を漏らしていた方々には大井の「国をあげての戦争に、水上部隊の伝統が何だ。水上部隊の栄光が何だ。馬鹿野郎」と叫んだ言葉の意味をよく考えてもらいたいと思う。
ちなみに後掲の付表は、学術的に引用する際には必ず原典確認をする必要があるだろう。 海上護衛作戦参謀の懺悔録 本書は戦争末期の海上護衛総司令部作戦参謀の記録で、一見物動担当的論旨が気にかかる。
物動も作戦に関連するのは当然ではあるが、少なくとも当時の海上輸送は主要航路帯、港湾は米軍の機雷投下で艦船の運航が極めて困難だったこと。加えて米潜の跳梁で南方のシーレーン途絶、日本海にまで米潜が潜入という切迫した時点で、一体作戦参謀が何をやっていたのか見えてこないのが気にかかる。
また、実は開戦に反対だったのくだりは正直では済まされない一言だが、当時の部下である調査室長三田一也予備少佐が精魂かたむけて作った「海上輸送力と護衛作戦の現状」(NHK取材班編 日米開戦勝算なし201ページ)を士気を損ずるとして廃棄処分となったそうであるが、いまさら故人に真意を問いないのは残念である。
こりゃ負けるなあ 先の大戦では、帝国海軍はよく戦ったが米国の圧倒的な物量のために負けたんだと思っていましたけど、この本を読んでそれは間違いだと認識しました。 海軍は南の島々に陸軍部隊を送り込んでおきながら、物資を補給する船団の護衛の事など全く考えてなかったんですね。 連合艦隊は起こるわけの無い日本海海戦型の「艦隊決戦」のみを夢見て艦隊の保全に勤めて、船団護衛に艦艇を割くことをしぶってたとは。 海軍は米国を仮想敵国にして装備を整えていたくせに、米国との戦い方を全く研究していなかった。 米国を仮想敵国にすることで予算を分捕る口実にしていたんですね。 海軍は本気で米国と戦争する気なんてなかったということですか。 米国との戦争になれば太平洋の島々の取り合いになることは予想されたはずなのに、「艦隊決戦」のみに固執し、その島々で戦う陸軍部隊に対する補給の研究など全くなされていなかったとは。 「艦隊決戦」が最優先で「船団護衛」が二の次三の次だったなんて。 艦隊は食料を積んで作戦行動をとるからいいようなものの、太平洋の島に陸揚げされた陸軍は補給がないと戦えないのに。 よく「陸軍の暴走で・・・」などと言われますが、私には「海軍の無能」が敗戦を招いたように思いました。 これほど重要な事がなぜわからなかったのか? 「日本は補給戦で戦争に負けた」と言う言い方は、戦後ずっと言い続けられてきたように思う。この言い方の中には、それを戦後になって初めて気付いたかであるような責任回避のニュアンスが漂っている。しかし、戦前から海上輸送の重要性を認識している人たちはいたし、開戦後は実際に多くの輸送船が沈められていくのである。海外から資源を輸入し、戦地に兵員や物資を運ばなければ戦争の遂行は不可能なはずで、そのためには海上輸送の安全を図る海上護衛と言うものを最重要視しなければならなかったのだが、実際には、この当然の事をなかなか理解出来ず、時機を逸した頃になるまで何も手を打たなかったのが、日本的官僚機構の頂点とも言うべき旧海軍だったのである。ただし、これを過去の事、海軍の事としてのみ捉えるべきではない。現に今でも当時と同じように、最重要視すべきことを見極められず、手遅れになりつつある事態が発生しているかもしれないからである。著者は元海上護衛総司令部参謀であるので、海上護衛という面から見た敗戦の過程を本書によって克明に知る事が出来る。軍事的専門知識がなくても十分理解可能な内容なので、より多くの日本人に読んで欲しいと思う次第である。
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生類をめぐる政治―元禄のフォークロア (平凡社ライブラリー)
・塚本 学
【平凡社】
発売日: 1993-08
参考価格: 1,223 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,665円〜
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・塚本 学
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カスタマー平均評価: 4
元禄時代を知るために 生類憐れみの令とは本当はどういうものだったのか、を知るには最適の本です。また、元禄時代を知るためにも、その時代に興味がある方には必読書だと私はおもいます。ただ、ある意味論文ですから読みやすい本とはいえませんので、心の準備をしてからじっくりと読んでください。
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[ 新書 ]
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続 日本史モノ事典
【平凡社】
発売日: 2002-08
参考価格: 2,625 円(税込)
販売価格: 2,625 円(税込)
( 在庫あり。 )
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カスタマー平均評価: 0
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[ 新書 ]
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ヤング・ジャパン―横浜と江戸 (3) (東洋文庫 (176))
・J・R・ブラック
【平凡社】
発売日: 1970-12
参考価格: 2,625 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,600円〜
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・J・R・ブラック
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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解読 古代文字 (ちくま学芸文庫)
・矢島 文夫
【筑摩書房】
発売日: 1999-08
参考価格: 998 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,593円〜
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・矢島 文夫
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カスタマー平均評価: 4
不思議な文字のロマン 古代文字に魅せられた人達が解読に賭けた挑戦とロマン。そして成果と挫折を織り交ぜながら
古代文字の魅力や謎ときのおもしろさを紹介している。
ロゼッタ石から始まり、楔形文字や甲骨文など古今東西の古代文字の解読に纏わるエピソード
や、今だ解読されていないインダス文字など不思議な文字の逸話に興味が尽きない。
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[ 文庫 ]
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化城の昭和史―二・二六事件への道と日蓮主義者〈下〉 (中公文庫)
・寺内 大吉
【中央公論社】
発売日: 1996-10
参考価格: 979 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,585円〜
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・寺内 大吉
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カスタマー平均評価: 0
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[ 新書 ]
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病いの世相史―江戸の医療事情
・田中 圭一
【筑摩書房】
発売日: 2003-11
参考価格: 714 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,570円〜
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・田中 圭一
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カスタマー平均評価: 2
正直時間の無駄であった 本書は佐渡を舞台に農村を中心に江戸時代の医療生活を記述したものである。 内容は率直に言えば物足りない。 特に新しく知ることもない。医者の日記の引用が多いが、引用が冗長に過ぎ、現代語訳も付けられていないものが多いので、読む気が失せる。その資料自体が重要な意味を持つわけでもない、町医者の治療記録ではなおさらである。また、「江戸時代の医療は現代人が思っているよりすばらしい」「現代人が失った知恵がある」といったことを主張しているだけである。だからその先はどうだと聞きたい。昔を懐かしみ、過去を美化するだけでは建設的な意見は生まれない。さらに一歩踏み込んだ考察がほしかった。 蛇足ながら。
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[ 新書 ]
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帰ってきたマルタン・ゲール―16世紀フランスのにせ亭主騒動 (平凡社ライブラリー)
・ナタリー・ゼーモン デーヴィス
【平凡社】
発売日: 1993-12
参考価格: 1,223 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,565円〜
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・ナタリー・ゼーモン デーヴィス ・Natalie Zemon Davis
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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黒死病―疫病の社会史
・ノーマン・F. カンター
【青土社】
発売日: 2002-10
参考価格: 2,520 円(税込)
販売価格: 2,520 円(税込)
Amazonポイント: 25 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 3,400円〜
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・ノーマン・F. カンター ・Norman F. Cantor
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カスタマー平均評価: 0
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近衛新体制―大政翼賛会への道 (中公新書 (709))
・伊藤 隆
【中央公論社】
発売日: 1983-01
参考価格: 550 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,500円〜
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・伊藤 隆
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カスタマー平均評価: 0
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