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[ 文庫 ]
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名指揮者ワルターの名盤駄盤 (講談社プラスアルファ文庫)
・宇野 功芳
【講談社】
発売日: 1995-03
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,050円〜
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・宇野 功芳
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カスタマー平均評価: 4
輸入盤に対する記述が欲しい 機械吹き込みからステレオ初期まで生き抜いた名指揮者、ブルーノ・ワルターのディスクグラティを振り返るうえで、欠かせない一冊。全体的に宇野氏のワルターに対する並々ならぬ愛情が感じられるが、レコード一枚一枚に対する批評は、普段の通り極めて辛口であり、例え好きな演奏家であっても、「良いものはよく、悪いものは悪い」という姿勢は貫いている。国内で発売されたレコードに関しては、廃盤になってしまったものも詳しく書かれており、ワルター・ファンにとっては、本当に嬉しい内容である。ただ、輸入盤に関しては全く書かれておらず、そうした物足りなさも残る。そこで輸入盤も網羅し、また国内では廃盤になったものも輸入盤なら手に入るものは、その記述もした補筆改訂版を望みたい。とは言え、ワルターを知るという点においては、十分過ぎる内容であるとは言える。
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[ 文庫 ]
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内田百けん集成22 東京焼盡
・内田 百けん
【筑摩書房】
発売日: 2004-07-08
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
( 在庫あり。 )
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・内田 百けん
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カスタマー平均評価: 4.5
ユーモア(ヒューモア)とヒューマニズム 百鬼園の随筆の魅力は、その底堅いユーモアにある。彼の人生を覆った借金苦や東京大空襲による家の喪失とその日暮らし等を、ユーモラスに淡々とやり過ごすその生き方は、今の時代でも何かしらの不幸や逆境の下で生きている人々には勇気さえくれるだろう。
でも、そのユーモアの奥底には常人には計り知れない胆力と純朴さ、人間に対する冷淡に覚めた目がある。ヒューマニズムではあるのだが、基本的に人間という生き物を突き放して観察し、一周まわったところで愛おしむような視線が感じられる。ソクラテスが死ぬ時にその弟子達は笑い転げたというエピソードがあるが、限界状況で何故か湧き出てくるこの種の「笑い」=「ユーモア(ヒューモア)」が、百鬼園のヒューマニズムの根底にあるのではないだろうか。
火事場見物と飛行機が好きだったことが理由で空襲下の東京に残った彼の残したこの日記には、戦後に白々しく花開いた反戦的な言調は全く無い。淡々と戦時下でのその日暮らしのキツさが語られるばかりの日記だと言って良く、所々に大政翼賛会や文学報告会、軍部への批判が挟まっているものの、それがメインでは無い。(玉院放送を聴きながら理由も無く涙したというエピソードを語っていることからも、彼の政治的態度は寧ろ単に当時の日本人の一般的感覚とそれ程違わなかったのだろうと思う。)
なお、この日記を編纂した元教え子の平山三郎(=「阿房列車」シリーズの「ヒマラヤ山系」)によると、GHQの検閲対策でアメリカ軍に対する辛辣なコメントは言葉遣いが一部変えられたという。つまり、僕らが今読んでいるこの日記は、オリジナルではないということだ。こんな政治的に無害な日記でも終戦直後の言論統制下ではフィルターをかけられてしまったというエピソードには驚いてしまう。そして、そんな時代だったからこそ、彼の底堅いユーモアは同時代の人に愛されたのだろう。 日常と非日常 この作品は百閧フ手による日記文学としての価値よりも、歴史的な資料としての価値の方が高いと思います。 昭和十九年十一月一日水曜日から昭和二十年八月二十一日火曜日まで、百閧ヘ自分の行動から、周囲の人々の様子、何時に警戒警報が鳴って、何時に空襲警報に変化し、何時に解除になったか、爆撃された場所、敵の飛行部隊の規模、闇市場での物品の値段の移り変わり、配給の様子、などなど、数え上げたらきりが無いほど、戦時下の庶民の暮らしにおける情報のほぼ全てといってもよいほどの情報量を、この上なく簡潔な文章で纏め上げています。 そしてそんな歴史的価値のある文章からは、戦時下で生きている庶民の極日常的な生活と、空襲と食糧難という非現実的な世界とが、水と油のように決して合い入れないものだということが伺えます。 「いつものように身支度をし、いつものように出勤して、いつものように帰ってきて、いつものように夕食を食べて休んだ」という一日の記述の一番最後に、突然「今日どこどこの地区が灰燼と化した」という文章がポンと現れる。 この不可解な感触と違和感は、戦争という究極の非日常を克明に描いた日記という形式以外からは、決して受けることの無い感覚でしょう。 最後に、余談ですが、『蛍の墓』を見るとドロップが食べたくなるのと同じように、この日記を読むとキャラメルと牛乳が食べたくなります。
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[ 文庫 ]
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サーフィンライフポストカードブック〈1〉 (POST CARD BOOK)
・クリス ヴァン・レナップ
【マリン企画】
発売日: 1998-12
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
中古価格: 1,800円〜
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・クリス ヴァン・レナップ ・Chris Van Lennep
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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アール・デコの時代 (中公文庫)
・海野 弘
【中央公論新社】
発売日: 2005-04-25
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
( 通常6〜9日以内に発送 )
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・海野 弘
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カスタマー平均評価: 4
概要 2009.002.21書籍:海野弘『アール・デコの時代』
アールデコ…美術品というより日常品→対象:中産階級(cf:上流階級…アール・ヌーボー)
←差産業革命、工業製品
アールデコというスタイル≒スタイルex.都市の形、生活、日常
年代:WWTからWWUに開花、1920年代に花開く、アールデコ博
エジプトツタンカーメン、日本文化などさまざまな文化が融合
アールデコの周囲…工業化、都市化、大衆の誕生→中産階級、ジャズ、ファッション、自動車
工業化により、様々なものスタイルが、マスという存在に広がる
そのスタイルそのそのが「アール・デコ」?
ex.旅行(アガサクリスティ著『ナイルに死す』、『オリエント急行殺人事件』)
アールデコと女性…女性の社会進出→社会進出とそれを後押した工業製品
化粧:それはそれまで、上流階級の女性のみ
女性が社会(Publicな場)に出る、働くた際「化粧」
大量の化粧品←工業…ex.シャネルNo.5
?連想されるキーワード?
アール・デコが本当に生活スタイルなのか?
大衆文化といっていいのか?⇔大衆文化の一つとしてアール・デコ
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[ 文庫 ]
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30ページの展覧会 (post card collection)
・村上 佳子
【スタジオワープ】
発売日: 2006-01
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
中古価格: 1,050円〜
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・村上 佳子
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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moku moku
・おおた さえ
【新風舎】
発売日: 2005-03-01
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
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・おおた さえ
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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ぽけっと (post card collection)
・津田 勝久
【スタジオワープ】
発売日: 2005-06
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
( 通常6〜9日以内に発送 )
中古価格: 1,050円〜
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・津田 勝久
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カスタマー平均評価: 0
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[ 新書 ]
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オペラとオペラ・コミック (文庫クセジュ)
・フレデリック ロベール
【白水社】
発売日: 1994-11
参考価格: 999 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,050円〜
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・フレデリック ロベール ・Fr´ed´eric Robert
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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オン・ザ・ボードポストカードブック〈1〉 (POST CARD BOOK)
・ジム ルシー
【マリン企画】
発売日: 1998-12
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
中古価格: 2,012円〜
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・ジム ルシー ・Jim Russi
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カスタマー平均評価: 0
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[ 新書 ]
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ロシア・アヴァンギャルド (岩波新書)
・亀山 郁夫
【岩波書店】
発売日: 1996-06
参考価格: 663 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,050円〜
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・亀山 郁夫
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カスタマー平均評価: 4
前衛芸術運動の栄光と挫折 1949年生まれのロシア文化論研究者がロシア・アヴァンギャルド運動の軌跡をできるだけ幅広く概観することを試みて、1996年に刊行した新書本。この「前衛」運動は、あくまでも後世の人々により規定された一個の総称であり、未来主義、スプレマティズム、構成主義等がそのより実質的な下位概念となる。また著者は、それを政治革命と密接に関連づける立場をとり、ソビエト体制下での代表的な芸術家(詩・演劇・絵画・建築・音楽・映画等)の動向を叙述の中心に据える。したがって、本書の対象時期は1910?20年代=ロシア革命期からスターリン体制確立までが中心である。いささか難解な本であるが、本書を読む限り、この運動は当時の工業化の進展を背景とした近代芸術批判であり、新たな芸術を創造するための拠点の模索であり、「原始」(=未分化な混沌たるエネルギーの源泉)への回帰志向と当時の技術発展への適応とに特徴づけられるように感じられる。また、著者はアヴァンギャルドの挫折の原因を共産主義による政治的な抑圧にではなく、大衆から遊離した彼らの芸術に内在する限界に帰している。本書の主題からは、共産主義の理想と現実のみならず、芸術を通して現代社会を考えるための手がかりも得られるように感じられるが、本書自体は事実が列挙されている感が強く、もう少し分かりやすい理論的な整理が欲しい。 かなりのレベル ロシア・アヴァンギャルドに関心を持っています。難解ながらも、非情にヴィヴィッドな入門書ですね。でも、あと5年もすれば、これが常識になっているのかな。96年の本なのにグロイスの理論が紹介されているのに少し驚きました。つまり、スターリン主義に圧殺されたという一方的な視点をとっていない。これが著者の将来の「磔のロシア」に繋がるのかと思うと、改めて懐の深さを感じました。また、アヴァンギャルドとレーニン廟の関係から書き出した点に著者の着眼点のよさが感じられました。 20世紀の夢 20世紀初頭、人類初のロシア・ソヴィエト革命と伴走した芸術運動、ロシア・アヴァンギャルドの概括書。その拡がりは、文学・美術・演劇・音楽・映画・建築・批評などに及ぶ。ロシア・アヴァンギャルドは一枚岩の運動ではない。多様な芸術運動の総称だ。 1905年、日露戦争、血の日曜日事件をきっかけに、既成文化の解体運動が始まる。新世紀における新世界・新社会創造への夢と熱情は、政治的にもロシア革命となって現実化する。アヴァンギャルドたちは、革命政府の芸術部門となってその理念と自由を謳い上げる。 彼らの運命は、戦時共産主義時代の密月、ネップの反動期を経て、スターリン支配の第一次五か年計画時代に至る。1932年、ついに自主芸術の禁止が宣言された。季節は変わった。アヴァンギャルドたちには、様々な死が待っていた。フレーブニコフは'22年に病死。マヤコフスキーは'30年にGPU監視下、自殺。メイエルホリドはスパイ容疑で'38年銃殺。 彼らはスターリンに圧殺されたのか。そうではない。ロシア・アヴァンギャルドは運動としての一周期を終えていた。ではロシア革命と無関係であったのか。いや違う。ともにユートピアを目指した運動として相互刺激し合っていたのは事実だ。政治と芸術、重層的な把握が必要だ。
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