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[ 文庫 ]
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むかしばなし―天明前後の江戸の思い出 (1984年) (東洋文庫〈433〉)
・工藤 真葛 ・中山 栄子
【平凡社】
発売日: 1984-06
参考価格: 2 円(税込)
販売価格: 品切れ中
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・工藤 真葛 ・中山 栄子
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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あづまみちのく〈続〉 (1979年) (中公文庫)
・唐木 順三
【中央公論社】
発売日: 1979-03
参考価格: 378 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 17,871円〜
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・唐木 順三
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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群馬の古城趾 (1963年) (みやま文庫)
・みやま文庫
【みやま文庫】
発売日: 1963
参考価格: オープン価格
販売価格: 品切れ中
中古価格: 17,600円〜
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・みやま文庫
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カスタマー平均評価: 0
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[ 新書 ]
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幕末の越前藩 (1974年) (福井県郷土新書〈1〉)
・三上 一夫
【福井県立図書館,福井県郷土誌懇談会】
発売日: 1974
参考価格: 840 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 16,800円〜
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・三上 一夫
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カスタマー平均評価: 0
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[ 新書 ]
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キリシタン文化概説 (1948年) (青年新書)
・海老沢 有道
【青年評論社】
発売日: 1948
参考価格: オープン価格
販売価格: 品切れ中
中古価格: 14,863円〜
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・海老沢 有道
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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中右記 (3) (陽明叢書―記録文書篇 (20))
・藤原 宗忠 ・陽明文庫
【思文閣出版】
発売日: 1989-01
参考価格: 13,650 円(税込)
販売価格: 13,650 円(税込)
( 在庫あり。 )
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・藤原 宗忠 ・陽明文庫
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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真壁地方農民誌 (1979年) (ふるさと文庫―茨城)
・木村 信吉
【崙書房】
発売日: 1979-09
参考価格: オープン価格
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,598円〜
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・木村 信吉
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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富山の史跡―はるかなる大地の伝言 (1978年) (富山文庫〈10〉)
・岡崎 卯一
【巧玄出版】
発売日: 1978-03
参考価格: 4 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 12,998円〜
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・岡崎 卯一
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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カタロニア讃歌 (岩波文庫)
・ジョージ オーウェル
【岩波書店】
発売日: 1992-05
参考価格: 798 円(税込)
販売価格: 品切れ中
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・ジョージ オーウェル ・George Orwell
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カスタマー平均評価: 5
作家の倫理:活字は信用するな。 独・伊ファシスト政権の支援を受けて反乱を起こしたフランコと、それに対抗した社会主義者達。この両極端な陣営の入り乱れたスペイン内戦で、オーウェルは何となく後者の外人部隊に飛び込んだ。(彼はビルマ警察出身なので、兵士としての訓練も受けていた。)
しかし英仏米が手をこまねいている間に、スターリンが肩入れした共和国政府が後者の実権を握ると、ソビエト共産党は狡猾にもスペイン旧来の中産ブルジョア勢力による議会制民主主義体制を支持する名目で、スペインの実権を握ろうとする。この結果、オーウェルの参加した革命政権奪取系のグループは体を張ってファシストと戦闘を継続していたにも関わらず、「トロツキスト」の汚名を着せられて弾圧される。
スペイン人らしくどこかノンビリした雰囲気の漂う戦闘、まともな戦略のない見方陣営、社会主義者同士の内輪揉め、農民の暖かさと一般都市住人の奇妙な無関心、宣伝工作、裁判無しで消されていく戦友達、などの実地体験が生々しく語られる。特に、安全な場所から全くのデタラメを流す英国メディアに対する怒りは、今の時代に読んでもリアルだ。
安全な場所でエリートがメチャクチャな指示とメディア宣伝を繰り返し、素朴な正義感を持った兵隊達がただひたすら戦地で倒れる。時代・場所を超えて繰り返される、普遍的な人類の愚かさをレポートした傑作ルポ。活字情報を鵜呑みすることがいかに危険かを綿密に語っているので、多少人より長い時間ウェブで検索しただけで、何か世の中を深く分かった気になりがちなネット世代の人々にこそ読んでほしい。
なお、オーウェル自身が自分の書いた文章の正確さに批判的であり続けようとして、記憶の曖昧な箇所の修正を死ぬまで(=遺言に残してまで!)継続したことは特記に値する。これが作家の「倫理」というものだろう。 ここでもスターリンは大活躍 1936年から38年にかけてスペインで熾烈な内戦が勃発した。発端は急進的な左翼的政策を強行する政府に対し、当時モロッコにいた保守的なフランコ将軍が叛旗を翻す、という図式。政府軍(共和国軍)にはソ連をはじめ、世界中から左翼組織や民主主義的な組織、さらにはヘミングウェイやロバート・キャパなどの文化人が加勢する。かたやフランコ軍にはヒトラーやムッソリーニが肩入れし、あたかも民主主義対ファシズムの代理戦争の様相を呈するのだが・・・。
当時無名のオーウェル青年は、当初は兵士になるつもりなど全然なくて、原稿のネタを仕入れるくらいのつもりでスペイン入りする。ところが現地に着くと、「義勇軍に入隊してファシストを打倒しよう」という空気が漲っていて、彼も即座にPOUMというアナーキスト系の義勇軍に入隊し、最前線に赴く。そして戦闘の傍らこのルポを書き続けるが、彼の視線はあくまでも冷静かつ辛辣で、同じ英国の作家で「ガリヴァー旅行記」の作者、ジョナサン・スウィフトを想わせる。
本書の最もユニークな視点は、共和国側の敗北の原因が、支援国ソ連のデタラメさにあったことを怒りをこめて告発していること。しかも本書には記載されていないが、戦乱のドサクサに紛れてスターリンの命令により、スペインから数トンの金塊がソ連に盗み出されたという(第二次大戦後フランコが取り返した)。恐るべしスターリン、あっぱれスターリン、スペインを助けるフリをして実はこれだもんな。火事場ドロをしてもスケールが違うぜ(笑)。ただし本書は、当時純粋に世の中を良くしようという意志の下に結成された、さまざまな左翼組織(主にアナーキストの組織、もちろんソ連共産党は含まれない)が存在したことを教えてもくれる。しかし、このような組織は今となっては世界中のどこにも存在しない。現代の荒んだ自然環境に適応できない野生動物のやうに、完全に絶滅してしまった。何はともあれ共和国=善で、フランコ=悪、というアカ系の人々の欺瞞的歴史観は、すでに70年前に本書によって粉砕されている。本書や他のオーウェルの著作を読んで、反共にならなきゃウソだ。必読です! 反ファシズムの感性 ジョージオーウェルがスペイン内乱に反ファシスト(=反フランコ将軍)として共和国国際義勇軍に参加した話です。
ジョージオーウェルは実際に現場で生活して取材するスタンスをとっています。この作品もその例にたがわず自ら志願兵となって最前線で戦闘に参加しています。内容は日常的な塹壕生活や休日の様子を描いています。過去の話になってしまった私達にとっては具体的で、当時の感覚を知る上ではとても分かりやすいです。ルポルタージュとしても貴重な資料でしょう。
第二次世界大戦前夜になるスペイン内戦が、イタリアとドイツのファシズムの介入に対してオーウェルやヘミングウェイがイギリスやアメリカからファシズム阻止に立ち上がって銃を取ったリアルな体験を再現してくれています。
どうしても我々日本人にとってスペイン内戦は見逃しがちです。単に、ドイツと協力してアメリカと戦争をしたことから見かねないのですが、アメリカ人やイギリス人がファシズムに対して当時どのような感じを持っていたか、この本で分かります。そして、そのファシズムの末端には、日本も繋がっていたというところまで認識しますと、世界の中で日本もどのように見られていたかも類推できますよね。 大義と現実と 体験や立場によって、スペイン内戦の評価は大きく変わる。オーウェルが参加したPOUM(マルクス主義統一党)か、国際旅団化、CNT=FAIか。「革命」が目的なのか反ファッショ人民人民戦線=民主主義擁護が目的なのか。本書のオーウェルの観察も、本人が強調しているように事態の一端を描いているに過ぎない。しかしその率直で謙虚な観察記録が、スペイン内戦の(いまや評判の悪い)集団化のなかの共同性の豊かさを見事に描き出している。オーウェルが描くように、前線はどちらがわにとっても、本当に惨めな状況だっただろう。しかし、そのなかには、ほんの一時とはいえ、上下関係がなく、互いに分かち合う、「ラテン的気質の」文化が存在していた。
「大義」を語るのは簡単である。大義の後ろにどんな状態があるか、あったかを、多くの「革命的」ルポルタージュは率直に語らない。多くの人々の希望と絶望をいまにいたっても背負い続けるスペイン内戦、それはさまざまな立場から評価することができよう。だが、謙虚な筆致で、何度も修正をほどこしながら革命下の社会的現実を浮き彫りにしようとする本書の観察記録は、どのような立場であれ、謙虚に受け入れるべきだとおもう。 内戦、革命、人間 スペイン内戦勃発約半年後にスペインに渡り、共和国政府側に民兵として参加したジョージ・オーウェルのルポ。 戦争、内戦、共産党による粛清といった大きな背景から、周りの自然、人々の身なり、食事、配給といった日常のディーテイルまでが赤裸々に語られます。こんな激動の時期(筆者自身が被弾します)でも、彼独特の人間を見る目、人間のdecencyへのrespectにははっとします。 オーウェルの著作数あれど、まずはお勧めです。 この時代・テーマが好きな方には、ケン・ローチの「大地と自由」もお勧めします。
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[ 新書 ]
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風水と天皇陵 (講談社現代新書)
・来村 多加史
【講談社】
発売日: 2004-09-18
参考価格: 777 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,650円〜
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・来村 多加史
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カスタマー平均評価: 3.5
本書を読んで古墳にいこう 古墳における風水の影響を論じた本。
著者は日本だけでなく、中国まで古墳を調査している。すごい量のフィールドワークである。ほかの方も書かれておられたが、本書内にはたくさんの古墳の事例が掲載されている。しかも地図付きで・・・。私は地図を眺めながら文章を読んだが、簡単な地図の分析みたいなことができて面白かった。
読了後、実際に八王子までいってみたが、尾根の方向を読んだり、斜面を見たりして、楽しかった。町を歩いていても地形を気にするようになります。意外に実践的かもしれません。 私の仮説 著者によると、奈良や京都にある天皇陵の多くは風水の思想によりその設定場所を決めているということである。著者によれば「風水とはいかにして自然の循環になじませるか、エコロジーの発想を持つ思想であった」らしい。けっして、いかがわしい占いではないとの事である。この辺り著者の記述はずいぶんと慎重である。ことが天皇に関わるだけに世の反発を警戒しているのであろう。しかし書いている事は随分具体的科学的であるように私には思えた。天皇陵への風水の影響は遅くて6世紀、7世紀の飛鳥時代にはそのその影響の多くを見て取れるという。著者の素晴らしいのはその知識を本から得るのではなく、実際に発祥の地の中国の墓を見て回り、日本の土地を歩きとおして確信しているところにある。後半はほとんど、風水の観点から見た天皇陵踏破ガイドブックである。私はまだこの本を片手に歩きまわってはいないので、100%本当だったというわけにはいかないが、ほぼそうだろうと思う。私はこれまでいろんな古墳や弥生の墓を見て回ったが、ひとつわかるのは、その土地を選定するのは全て理由があるという事だ。自分の国を見渡す事ができる。あるいは神の山の尾根の先端につくる、という例をつぶさに見てきた。我々の祖先が当時の最先端の知識であった風水思想を取り入れなかったと思うほうがおかしい。むしろ、私は6世紀に入ってきたという説に疑問を持つ。吉備の国の最大の規模を持つ造山古墳(5世紀)の立地が、この本による「谷奥部突出型」に当たるのではないか、と強く思うからである。ぜひ、著者の立地調査を希望する。 意外な視点の面白さ 今まで古墳について語られるとき、「なぜ、その場所なのか」ということがあまり触れられていなかったように思う。 本書は、中国の陵墓の立地の研究を通して、風水的に(感覚的に、とも解釈できる)「陵墓に適した地形」のパターンを割り出し、それを確認するように古墳を実地検証したものである。 確かに、筆者も言うようにいわゆる今の「風水」とはニュアンスが異なるが、「気持ちのいい場所」「気持ちが落ち着く場所」を論理的に説明し、類型化したものを「風水」と呼ぶならばそれはぴったりとあてはまる。 読み始めは多少とっつきにくいが、筆者の考え方に慣れてくると、だんだん面白くなってくる。後半「被葬者は誰か」というところの説明がなかなか説得力がある。キーワードは「陵墓から見える風景」。一般庶民でさえ、眺望のある場所になるべく住みたいと願うもの、ましてや偉大な天皇なら最高の場所を望んでもおかしくはない。 真意不明の本 本書で用いる風水について説明があってしかるべきと思いますが,ありません。中国を歩いた時の「印象」から受けた思いつきがこの本の中心です。著者自身,自分の論に矛盾があると述べて開き直ったような記述があるのもこの本の趣旨をわからなくしています。著者も風水という言葉を使用するについてはとまどいも合ったようなので,これは,ブームに便乗したタイトルと考えてよいでしょう。 ではガイドブックとして使えるかというと,聖徳太子の陵についてのべたり,はたして本当の天皇陵か,といったつっこんだ議論もなく,歴史・考古学ファンの要望に答えられるとは思えません。現場に行って,古代人の目から考えることを大切にしているようですが,古代の街道への考察も無く,単に現代人が今の目で,古代人ぶっているとしか思えません。対象が奈良の狭い地域に限定しているにもかかわらず,古墳郡への影響など,考古学の成果にも余り触れられていません。全編を通じて,著者の印象のみで語られた,不思議な本です。 古墳散策の楽しみが倍増 天皇陵をはじめとする陵墓・古墳が風水の影響を受けていることは、これまでも日本考古学や風水の専門家などから言われてきた。その問題に中国考古学の専門家が挑んだのが本書。著者はかつて風水思想に則って造られた中国の皇帝陵を実地調査している。その知識と経験をもとに日本の陵墓を踏査し、場所選びや築造に風水思想が色濃く反映していることを解き明かす。惜しいことに前方後円墳が盛んに造られていた時代にはまだ風水思想が日本に届いていなかったらしく、本書では取り上げられていない。だが6世紀から、飛鳥、奈良、平安を経て、なんと現代の昭和天皇陵に至るまで、陵墓が風水思想のもとに連綿と築かれてきたのだという。とすると、風水という視点が、所在について諸説唱えられている陵墓を確定する一助となるかもしれない。実際、著者は桓武天皇陵と大津皇子の墓の謎解きを試みている。図版も多く、散策コースを歩きながら説明を受けているような臨場感のある文章なので、この本を片手に古墳めぐりをすれば、きっと楽しみも倍増するはず。
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